2010年03月19日

【医薬最前線】第1部 ドラッグ・ラグの行方(4)“ワクチン後進国”脱却へ(産経新聞)

 「ドラッグ・ラグ」になぞって、「ワクチン・ラグ」という言葉がある。海外で使えるワクチンが、日本では承認されない状態を表現するとともに、日本のワクチン行政そのものの20年にもわたる停滞を指摘する言葉だ。

 新型インフルエンザが日本で本格的に流行し始めた昨年8月20日。衆院選で遊説中だった舛添要一厚生労働相=当時=に、厚労省幹部から電話が入った。「大臣。約4千万人分のワクチンを輸入したいのですが」。国産のワクチン生産能力は1800万人分しかない。輸入が必要だった。

 舛添厚労相は「あと2割余分に積もう」と指示した。余裕をもって備えたいとの判断だった。かくして1126億円をかけて4950万人分のワクチンが、あたふたと緊急輸入されることになった。

 だが、厚生労働省がワクチン輸入を承認したのは1月20日。すでに海外では先立つこと3カ月、昨年10月末に同一ワクチンは承認されていた。

 結果的に11月末には流行が下火になったため、大量のワクチンが余ることにはなったが、厚労省には3カ月をかけ、ワクチンの日本人での効果と安全性を確かめるための臨床試験が必要だった。

 北海道大の喜田(きだ)宏教授(微生物学)は「問題の本質は、なぜ輸入しなければいけなかったのかということ。日本のワクチン行政は20年間停滞していた。それが今回、浮き彫りとなった」と指摘する。

                ■  ■  ■

 「ワクチン後進国」。日本の脆弱(ぜいじゃく)なワクチン行政はしばしばこういわれてきた。

 厚労省によると、平成20年までの20年間で、米国では21種類の新たなワクチンが承認されたが、日本はわずか4種類。

 顕著な例が「不活化ポリオ(小児まひ)ワクチン」。米国では昭和62年から使われているが、23年たった今も国内では未承認だ。

 昨年承認された小児用肺炎球菌ワクチンは米国の9年遅れ。ラグが3年と比較的短かった子宮頸(けい)がん予防ワクチンも、世界的には99番目という遅さだった。

 薬害エイズなど、厚労省には薬の安全性をめぐる苦い過去がある。その経験が、新薬の承認を慎重なものにさせてきた。

 ワクチン行政に関しても同じ。喜田教授は「批判を恐れすぎてきた」という。

                ■  ■  ■

 ワクチン行政が停滞するきっかけは昭和63年に承認された麻疹(ましん)、風疹(ふうしん)、おたふく風邪を予防する「新三種混合(MMR)ワクチン」だ。接種者の中で1千人以上が髄膜炎を発症する副作用が出て、3人が死亡。ワクチン全体に対する不信が高まり、以降、インフルワクチンの接種率も低迷した。

 接種率が下がればメーカーにとっては市場としての魅力が薄れる。武田薬品工業が平成6年にインフルワクチン事業から撤退。現在、国内では中小の4社が製造するのみだ。海外で主流の、ワクチン大量生産のための技術も未熟。新型インフルが発生し、ワクチンを輸入に頼らざるを得なかったのも必然といえる。

 しかし、新型インフルを機に、ワクチンの必要性を多くの人が認識した。

 厚労省も昨年末、専門家などによる予防接種部会を新設。“ワクチン後進国”からの脱却を図ろうとしている。初会合で厚労省の上田博三健康局長はワクチン行政の遅れを認めた上で「不退転の気持ちで大改革に取り組みたい」と宣言した。

 行政の姿勢が追い風となり第一三共、武田薬品工業といった大手製薬会社もインフルワクチン製造参入に動き始めた。

 ワクチンに詳しい三重病院の庵原(いはら)俊昭院長は「ワクチンには将来の病気を予防し医療費を抑える効果がある。安全性を担保しつつ、行政がどれだけ予防医療を前向きにとらえるかが問われている」と話している。

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2010年03月18日

<檀家助成金>支出不当と返還勧告 三重の広域連合監査委員(毎日新聞)

 三重県志摩市など3市町のし尿処理施設「鳥羽志勢クリーンセンター」(鳥羽市)を運営する鳥羽志勢広域連合から振興事業費を受け取った地元の白木町内会が08年度、振興費のうち150万円を「檀家(だんか)助成金」として支出したのは違法とする住民監査請求について、連合の監査委員は12日までに約116万円分を「不当支出」と認め、町内会に返還を求めるよう連合に勧告した。連合は06、07年度分も含め計約256万円を3月末までに返還するよう、町内会に通知した。

 連合はセンターが稼働した06年春以降、毎年度、同町内会に振興費500万円を支払っている。監査請求した住民団体「岩倉水源地と加茂川の自然環境を守る会」(片岡納会長)は、寺に支払われた住職手当などに充てられた檀家助成金150万円は、憲法の政教分離原則と連合の振興費交付規則などに違反すると指摘していた。

 監査委員は、政教分離原則違反とは断定できないまでも、宗教に関係する檀家助成金は振興費の交付規則に適合しない不当支出と断定した。【林一茂】

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2010年03月17日

上海万博訪問を検討=唐前国務委員に伝える−鳩山首相(時事通信)

 鳩山由紀夫首相は11日夕、首相官邸で中国の唐家セン前国務委員の表敬を受けた。唐氏が「上海万博の(5月1日の)開会式に首相が出席することを歓迎し、期待している」と述べたのに対し、首相は「万博を訪問することを検討したい」と伝えた。
 唐氏は日中両国の有識者でつくる「新日中友好21世紀委員会」の中国側座長で、胡錦濤国家主席と温家宝首相のメッセージを紹介した。鳩山首相は同委員会の今後の活動に期待を示した上で、「日中関係をより一層素晴らしい関係にするため『心の琴線に触れる』協力を展開したい」と語った。 

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